株の注文の仕方(指値注文・成り行き注文)

株式取引を行いたいと思っている方は年々増加しているようです。
給料が一昔前に比べ上がりづらく物価も上昇している今、資産運用の必要性は高まっています。

銀行の預金金利が高ければ資産運用をする必要はないかもしれませんが、現在の銀行の預金金利は過去最低水準です。
1年間、100万円を定期預金にしても利息は20円程度しかつきません。

これではお金を増やす事はできませんよね。そこで資産運用の必要性が高まっているのです。
資産運用にはたくさんの商品がありますが最もフィラーなものは株式取引でしょう。

しかし、株式投資を行いたいと思ってもどのように注文をすれば良いのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は株式取引の注文方法について説明をします。

わかりやすく説明しますのでぜひ最後まで読んでくださいね。

株式投資の主な注文方法は2つ

株式投資の主な注文方法は2つあります。それ以外の注文方法もありますがとりあえずこの2つを押さえておけば問題ありません。

  • 成行注文
  • 指値注文

成行注文と指値注文についてわかりやすく説明しますのでしっかり理解してくださいね。

成行注文とは?

成行注文とは、購入や売却する株価を決めないで注文を出す方法です。

例えば100株買いたいという成行注文を出すとします。
そうすると最も低い価格で売りたい人の注文に即座に反応するのが成行注文です。

例えば、現時点での株価が1000円で、最も価格が低い100株分の売り注文が1010円だとします。
この場合、1010円で100株買うことができます。

逆に100株売りたいという成り行き注文を出すとその時点で最も高く買いたい人の注文に即座にするのが成行注文です。

例えば、現時点での株価が1000円で、最も価格が高い100株分の買い注文が990円だとします。
この場合、990円で100株売ることができます。

では、この成行注文ですがどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

成行注文のメリットは2つ

成行注文のメリットは主に2つあります。

ダミーテキスト。
  • すぐに売買が成立する
  • 次の取引がすぐにできる

それぞれのメリットについてわかりやすく説明をします。

すぐに売買が成立する

成り行き注文は、希望の価格を出さないためすぐに売買が成立するメリットがあります。
希望の価格を出す指値注文の場合、その希望の価格で売買をしたい人がいない限り注文は成立しません。
特に、株式が暴落している時などは希望価格まで戻らないと株価はどんどん暴落してしまう可能性がありますのですぐに売却できるメリットは大きいでしょう。

また株式が上昇傾向にある場合いち早く購入することができますのでその後の株価上昇で利益を出すことができます。
このように、すぐに注文が成立する事は大きなメリットになるのです。

次の取引がすぐにできる

成行注文は、すぐに売買が成立するので手元に現金が素早く手に入ります。
手元にすぐに資金が入るのですぐに次の取引に移ることが可能です。

1分1秒を争う株式取引においてすぐに現金化され次の取引に移ることができるメリットは非常に大きいでしょう。

成行注文のデメリット

成行注文のデメリットは、想定外の価格で注文が成立してしまう可能性があることです。
とにかく早く注文を成立させたい場合は非常に有効な注文方法ですが、想定外の価格で注文が成立してしまう可能性がある事は大きなデメリットといえるでしょう。

指値注文とは

指値注文とは、希望の価格で株式の売買をすることができる注文方法です。
例えば、現在の株価が1000円の株を100株1001円で購入した場合、1001円で売却しても良いという人が現れた時点で注文は成立します。

売却の場合はこの逆です。

ではこの指値注文ですがどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

指値注文のメリット

指値注文のメリットは、ズバリ自分の希望した価格で売買することができることです。
成行注文のように想定外の価格で注文が成立する事はありません。

自分の希望通りの価格で売買できる事は大きなメリットになりますよね。

指値注文のデメリット

指値注文のデメリットは、ズバリ注文が成立するのが遅くなるもしくは注文が成立しない可能性があることです。

例えば、1000円で株を売りたい場合1000円で株を買いたい人がいなければ注文が成立する事はありません。
仮に1000円で1000株を買いたい人が現れてもものすごく時間がかかることもあります。

このように注文が成立しないもしくは注文が成立するまで非常に時間がかかる可能性がある事は指値注文の大きなデメリットでしょう。

損切りの時は必ず成行注文にしよう

例えば、1000円で買った株価が900円まで下がったとします。その後も株価は続落する可能性が高い局面の場合、損切りをする必要が出てきます。

このようなケースの場合、とにかく売却することを優先すべきなので注文は成行注文で出すようにしましょう。

株価の暴落のスピードが速く想定外の価格で注文が成立してしまう可能性もありますが、それ以上に注文が成立しないとさらに大きな損失を被ってしまう可能性があるからです。
人間は欲深いものです。先程の例で1000円で買った株が900円まで下がると、950円まで上がったら売ろうという注文を出したいものです。

しかし、株価が戻るどころかさらなる損失を被ってしまう可能性もあるため損切りを行う際は指値注文ではなく成行注文で行うようにしましょう。

指値注文の有効な使い方

指値注文にはデメリットもありますが、上手に利用する方法もあります。

例えば、長期で株式投資を考えている方の場合、この価格まで下がれば買いたいというふうに考えている方も多いと思います。
このようなケースの場合、あらかじめ指値注文を出しておけば、その価格に到達したら自動的に株を購入することができます。
ずっとチャートを見ていられる方ばかりではないと思いますのであらかじめ予約することができる事は非常に便利でしょう。

また、指値注文には逆指値注文というものもあります。

逆指値とは、現在保有している株の株価が〇〇円まで下がったら売却するという注文方法です。
この逆指値を使えば、損失をあらかじめ限定させることができますので、日中なかなかチャートを見ることができない方でも安心して株式取引を行うことができます。

その他の注文方法

株式取引の基本的な注文方法は成行注文と指値注文ですが、応用編として他の注文方法についても紹介しておきます。

IFD(イフダン)注文

IFD注文とは、新規注文と決済注文を同時に出すことができ、新規注文の約定後に決済注文が有効となり、自動的に発注される注文方法のこといいます。

例えば、株価1000円のときに買い、1500円になったら決済というような注文を一度に出したい場合に有効な注文方法です 。

OCO(オーシーオー)注文

OCO注文とは、新規注文または決済注文において、異なる2種類の指値注文を同時に出しておき、一方が約定になったら、もう片方の注文は自動的にキャンセルになる注文方法です。

例えば、株価1000円で購入したとしましょう。

OCO注文では以下のような注文を同時に出すことができるのです。

ダミーテキスト。
  • 株価1500円になったら利益確定、
  • 株価900円になったら損切り

もし、先に株価が1500円に到達したら利益確定を行います。
その際、株価900円の損切り注文はキャンセルになるのです。

IFO注文

IFO注文とは、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。
新規注文をする際に使える注文方法で、新規注文が成立した際に初めて有効になる2種類の決済注文( 利益確定・損切り)を同時に注文することができる注文方法です。

例えば、株価900円になったら新規注文を入れて、株価1500円になったら利益確定・株価800円になったら損切りという注文を一度で出す注文方法になります。

まとめ

今回は、株の注文方法について説明をしました。

基本的には成行注文と指値注文の2つを覚えておけば株式取引を行うのに問題はありません。

この2つの注文方法は、株式取引の基本中の基本になりますのでぜひメリットデメリットをしっかり理解して使いこなすようにしていただければ幸いです。

成り行き注文、指値注文に慣れてきたら最後に紹介したIFD注文などに挑戦していただくのも良いかと思いますよ。