株式取引を行う際、皆さんは2つの取引方法があることをご存知でしょうか?
1つは手元資金で行う現物取引です。もう1つは信用取引になります。
現物取引はわかりやすいですよね。手元資金で取引を行うので非常にシンプルな取引方法です。
しかし、信用取引については言葉はなんとなく聞いたことがあるけど詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は信用取引について詳しく説明をします。
ぜひ株式取引の参考にしてくださいね。
信用取引とは
信用取引とは、手元資金や保有している株式などを担保にして、証券口座に入金しているお金よりも大きな取引を行うことができる取引方法です。
担保という言葉を聞くとなんだか怖いなぁと思われる方も多いでしょう。
「信用取引ってお金を借りて取引することでしょう?借金と変わらないじゃないか!」
このように思われている方も多いと思います。
何となく怖いイメージがあり、株式投資初心者の方の多くは現物取引の方がポピュラーな取引方法であると思っているでしょう。
しかし、株式投資の世界では実は現物取引よりも信用取引の方が一般的に利用されている取引方法なのです。
実に、株式取引を行っている方の約6割が信用取引でトレードを行っています。
ではこの信用取引にはどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか?
信用取引のメリットは5つ
信用取引のメリットは様々ですが主なメリットは5つに集約されます。
- 最大3.3倍の取引ができる
- 手元に現金がなくても取引ができる
- こ空売りができる
- デイトレードで利益が出しやすくなる
- 配当がもらえる
それでは信用取引のメリットについてわかりやすく説明していきますね。
最大3.3倍の取引ができる
信用取引を利用すると、最大、手元資金の3.3倍の取引をすることができます。
証券会社から現金や株を担保にして取引することができますので手元資金が少なくても大きな利益を狙うことが可能になるのです。
このように手元資金が少なくても大きな取引をすることができることをレバレッジ効果といいます。
レバレッジとは、皆さん小学校の理科の授業で習ったてこの原理の意味です。
この原理とは小さな力で大きな力を動かすことを指しますよね。
信用取引はまさにこのてこの原理を利用することができるのです。
資金効率よく取引することができることが信用取引の最大のメリットといえるでしょう。
ちなみに担保率は、現金の場合は100%、株の場合は時価の80%になります。
手元に現金がなくても取引ができる
信用取引は、株を担保にすることができますので手元に現金がなくても株式取引することができます。
上昇している株を持っている時、まだまだ上昇する可能性がある場合は、現金化したくないですよね。
しかし、他の株がどうしても買いたい局面もあると思います。
このような場合、株を担保にして信用取引を行うことができますので現金化しなくても他の銘柄を買うことができるのです。
フレキシブルな取引を行うことができる事は信用取引の大きなメリットですね。
空売りができる
現物取引の場合、株は上昇しないと利益を得ることができません。株が下落してしまうと損をしてしまいますよね。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思われている方もいるかもしれませんが、信用取引の場合株が下落しても利益を出せるのです。
株価下落しても利益が出せる手法のことを空売りといいます。
空売りとは、株を証券会社から借りて売ることです。
例えば、ある株が500円の株価をつけた時に、今後株価が下がると予想した時は、株券を借りて1500円で信用売りを成立させます。
その後に読み通り株価が100円に下がったとしたら、100円で買い証券会社に株券を返却します。
すると買いと売りの順序は逆になりますが、結果として100円で買って500円で売ったことになるので400円が利益となるのです。
少し難しい話になりましたが、要は空売りを使えば株価が下がったときに利益が出るというふうに理解していただければ大丈夫です。
一般的に、株の上昇よりも株の下落の方が4倍ほどスピードが速いと言われています。
株が急激に下がったときに、空売りを使えば大きな利益を狙うことができますので、空売りを利用することができる信用取引の大きなメリットといえるでしょう。
デイトレードで利益が出しやすくなる
「なんでデイトレードと信用取引が関係あるんだ!」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
実は、信用取引とデイトレードは非常に相性が良いのです。
なぜなら信用取引を利用すれば同じ銘柄を1日で何度も売買することができるからです。
株式投資初心者の方は、知らない方も多いかもしれませんが、現物取引の場合、1日で同じ銘柄を複数回売買することはできません。
1日1回しか同じ銘柄は売買できないのです。
私デイトレードの場合、慣れている銘柄で何度も売ったり買ったりしたいと思っている方がほとんどです。
そのような場合、信用取引を利用すれば1日のうち何度でも同じ銘柄を売買することができますので非常に便利になります。
もはやデイトレードを主に行う方にとっては信用取引は必須であるといっても良いでしょう。
配当がもらえる
信用取引で株を買っても配当をもらうことができます。正確には、証券会社から配当落調整金というものをもらうことができます。
配当落調整金は、配当金と同額です。なぜこのような形で配当を受け取れるかと言うと、信用取引は証券会社からお金を借りて取引をしているので株主は証券会社になります。
なので配当金は証券会社に支払われます。この配当金を証券会社から信用取引を利用している人に支払われるのでこのような形になるのです。
難しい事はさておいて、信用取引でも配当を受け取れる事は大きなメリットですね。
信用取引のデメリットは5つ
様々なメリットがある信用取引ですが当然ですがデメリットもあります。信用取引の主なデメリットは5つです。
- 想定以上の損失が出る可能性がある/li>
- 追証が発生する可能性がある
- 手数料がかかる
- 信用取引には期限がある
- 株主優待を受け取ることができない
信用取引の主なデメリットについてわかりやすく説明しますね。
想定以上の損失が出る可能性がある
信用取引は最大手元資金の3.3倍の取引をすることができる取引方法です。
当然ですが利益も大きくなりますが損失も大きくなります。
身の丈以上の取引をしてしまうと、大きな損失を負ってしまうことになりますので信用取引を行う際は注意して行うようにしてください。
追証が発生する可能性がある
追証とは追加証拠金の略です。株価が下落し証券会社に預けているお金が減ってしまったときに発生するものになります。
追加でお金を決められた期日までに入金する必要があることを追証というのです。
追加でお金を期日までに入金しないと強制決済になりますので注意してください。
手数料がかかる
信用取引を利用するには手数料がかかります。信用取引は証券会社からお金を借りて取引する制度です。当然お金を借りているので金利がかかることになります。
期間が長ければ長いほど手数料が加算できますので注意するようにしてください。
信用取引には期限がある
信用取引は、未来永劫行うことができる制度ではありません。
一般的な信用取引は、制度信用取引と言われ六花月以内に反対売買をして取引終了させなければなりません。
6カ月の期日が来た場合は、信用取引で買った株を現金を払って引き取る「現引き」を行うか、市場で売却しなければなりませんのでにしてください
株主優待を受け取ることができない
信用取引では株主優待を受けることができません。
近年、株主優待目当てで株式投資をする方が増えていますが、このような方に信用取引は向かないので注意してくださいね。
まとめ
今回は、株式投資の取引手法である信用取引について説明をしました。
信用取引というと怖いイメージがある方も多いと思いますが、信用取引は株式投資の世界では非常にポピュラーな方法です。
気をつけなければならない点は多々ありますがしっかり資金管理を行えば信用取引は決して怖いものではありません。
むしろ非常に便利なものになりますので、資金管理をしっかり行って利用するようにしてください。